貴方じゃないとダメだった

 

 

 

 2021年3月31日、大好きな人がKing & Princeを脱退し、ジャニーズ事務所を退所した。

 

 

 

 思えば私の神宮寺担人生にはずっと岩橋くんがいた。岩橋くんがいなければきっとここまで続いてなかったとさえ思う。そのくらい私に取って岩橋くんの存在は大きく、必要不可欠だった。

 

 

 

 私が神宮寺くんを好きになった時には既に、隣に岩橋くんがいた。それからデビューまで片時も離れることなく2人はずっと一緒だった。私の愛する自担が唯一弱い自分を見せられる場所、それが彼の隣だった。誰よりも優しい神宮寺くんが、「玄樹は本当に優しい人」と語るくらい、岩橋くんは優しさに溢れた人だった。一切弱みを見せない自担にもどかしい思いを抱いてしまうことがよくあったけど、「隣に岩橋くんがいてくれる限り絶対に大丈夫」と確信できた。岩橋くんを愛おしそうに特別扱いする神宮寺くんが一番好きで、神宮寺くんにちょこんとくっついて目一杯甘える岩橋くんが一番好きだった。

 

 

 2人はユニットなどまだなかった不安定な時代から「絶対に一緒にデビューしよう」と声に出していた。事務所の人にシンメを解消しようと言われた時には、提案を拒否し自らの意思で運命を繋ぎ止めた。そのくらいお互いがお互いを必要だと確信していた。

 

 

 デビューが決まれば2人は生涯一緒にいられる。だから私は何としてもデビューして欲しかった。神宮寺くんと岩橋くん、そして岸くんが一生3人でいられるなら、他に欲しいものなんて何もなかった。

 

 

 いつしか大好きな3人にPrinceという名前がついた。優しくて、勇敢で、げんきな3人が集まると、そこにはいつも幸せいっぱいの空間が広がった。3人はいつも仲が良く、お互いを大切に想い合っていた。そんな3人の絆の輪に「みんなもおいで?」と私たちを迎え入れてくれるような感覚が堪らなく好きだった。

 

 

 実力人気共にトップクラスの3人だったにも関わらず、Mr.King vs Mr.Princeが解体されると事務所に不遇な扱いをされるようになった。悔しくてもどかしくて堪らなかったけど、3人は決して苦労を顔に出さずいつも笑顔で私たちを守ってくれた。「みんなが一番だよ」「僕たちはみんなといられて幸せだよ」といつも言葉に出してくれた。きっとあの時私たちはすごく小さな世界にいた。だけど十分すぎるくらい幸せだった。愛と優しさで溢れたおとぎの国みたいな空気感の中で、3人と私たちみんなで手を繋ぎながら過ごす時間が堪らなく愛おしかった。

 

 

 

 私たちが宇宙で一番好きだったあの空間、「Princeの世界」を作り上げたのは、紛れもなく岩橋くんだった。

 

 

 

 神宮寺くんが彼に「玄樹はアイドルが天職だよ」という言葉を贈っていたが、本当にそうだ。見た目はもちろん、仕草や歌声、その何もかもがとびきり甘くて美しい。その空間の「かわいい」を全て独り占めしてしまうような、圧倒的に可憐でセクシーな唯一無二のオーラを彼は常に纏っていた。岩橋くんがいるだけでステージがぱっと華やかになる。まさにアイドルになるために生まれてきたような人だった。

 

 

 

 大人数のステージでは何かに怯えるうさぎさんみたいに神宮寺くんにくっついて頑なに側を離れないのに、Prince3人になった途端ご機嫌で楽しそうに沢山お話ししてくれる岩橋くんが本当に愛おしかった。私たちファンも、きっと神宮寺くんと岸くんも、岩橋くんが楽しそうだとみんなが幸せな気持ちになった。自由気ままな小悪魔いわちと、振り回されながらもどこか嬉しそうなWゆうた。そんな3人の構図が愛おしくて堪らなかった。メンバーもファンも、見るもの全てを虜にしてしまう。そんな類い稀な才能が岩橋くんには確かにあった。

 

 

 しかも彼は、見た目だけでなく、中身までもが正真正銘の「アイドル」だった。聞いてるこっちが照れてしまうくらい甘いフレーズも、平気な顔で言い放ってしまう。今にもこぼれ落ちそうなくらい大きな瞳で私たちを見つめながら「大好きだよ」と何度も何度も伝えてくれた。そんな岩橋くんの抜群のアイドル性に、私たちは瞬く間に魅了された。「一生アイドル」と高らかに宣言する岩橋くんに、「俺も!」と続くふたりのゆうた。そんな3人の愛しい姿に「この3人と一緒なら、きっと一生幸せでいられる」と確信できた。

 

 

 

 キザに聞こえてしまいそうな甘い甘い言葉も、3人がくれるから本気で嬉しかった。最初は少し照れくさかった『Princess』というファンネームも、いつしか大好きになってしまった。私たちの宝物は、全部全部岩橋くんがくれたものだった。

 

 

 

 Princeとして最後のオリジナル曲の曲名を『You are my Princess』に変えてくれたのも、デビューコンのステージをピンクと緑と紫の光で照らしてくれたのも、会えなくて落ち込むファンに「チャンスは順番だよ」と寄り添ってくれたのも、全部全部岩橋くんだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつまででも待てた。10年でも20年でも、いつか戻ってきてくれるなら幾ら時間がかかったってよかった。もう一度岩橋くんのパフォーマンスが見たかった。これからもずっと、神宮寺くんの隣で笑っていて欲しかった。まだまだ「大好きだよ」と言って欲しかった。「みんなが一番だよ」と褒めてほしかった。もっともっとあなたの優しさに甘えたかった。何より、岩橋くんが「アイドル」として輝く姿をこれからもずっとずっと見ていたかった。

 

 

 

 

 誰よりもアイドルという職業を愛していた彼だったから、這いつくばってでもステージに戻ってきてくれると思い込んでいた。だけど彼はマイクを置く選択をした。私たちファンを心から大切にしてくれていた岩橋くんのことだから、アイドルを引退するという決断もきっと、いや絶対に、私たちを想っての判断だったのだろう。悔しいけど、悔しくてたまらないけど、きっとこれも全て岩橋くんの優しさだったのだろうと思う。

 

 

 

 

 わかってる。沢山闘って、考えて、悩みに悩んだ末導き出した私たちを守るための決断だったんだってわかってる。絶対にそうだと思う。だけど悔しくて、悲しくて堪らないんだ。だって岩橋くんのことが愛しくて、大切で、大好きだったから。岩橋くんじゃないとダメだったから。

 

 

  

 デビューすれば何もかも手に入ると信じていたのに、一番大切なものを失ってしまった。あれだけ望んでいた「デビュー」が、私の大好きな人から大切なものを奪った。彼が宇宙で一番輝ける場所から、彼の大事な大事な居場所を奪った。その事実が何よりも一番辛かった。こんなことになるならデビューなんてしなくてよかった。初めてそう思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 だけど、深い深い暗闇にいた私に手を差し伸べてくれたのは、やっぱり岩橋くんだった。

 

 

 

 

 

 

 突如開設されたInstagram。その記念すべき初投稿に添えられた「6人でデビュー出来たことが本当に幸せでした」という一文。この言葉が、私の魂を優しく救い出してくれた。

 

 

 

 

 岩橋くんはデビューを幸せに思ってた。アイドルという職業を好きなままでいてくれた。そうわかった瞬間、暗闇に一筋の光が差し込んだ気がした。岩橋くんのおかげで、デビューを願った過去の自分を恨まなくて済む。「デビューなんてしなければ…」と彼らの夢を否定するような発言をしなくて済む。救われた。また岩橋くんが救ってくれた。

 

 

 

 

 

 

 岩橋くん、大好き。岩橋くんのことが、本当に好きだよ。

 

 

 

 

 

 今まで沢山の愛を注いでくれて、沢山沢山守ってくれて、本当にありがとう。キラキラと微笑む姿からは全然わからなかったけど、ずっとずっと自分と闘ってくれてたんだね。11年間ステージに立ち続けてくれて、アイドルでいてくれて、本当に本当にありがとう。

 

 

 

 正直に言うとね、もう会えないなんて辛すぎるよ。簡単に受け止めることなんて出来ないし、まだ当分悲しみから抜け出せる気がしない。これからもずっとステージの上に貴方の姿を探してしまうし、貴方の優しさ無しでKing & Princeを応援していける自信は全然ないんだ。

 

 

 

 

 

 だけど、頑張るよ。岩橋くんが頑張って頑張って決断してくれたんだから、私も頑張る。どれだけ時間がかかるかわからないけど、いつか必ず頑張るよ。きっと大丈夫だよね。だって私には岩橋くんがこれまで注いでくれた沢山の愛があるから。

 

 

 

 

 

 ボロボロになっても、ダメダメになっても、きっと立ち上がってみせるよ。すぐにはムリかもしれないけど。でもいつか絶対に立ち上がってみせる。だって私たちはPrincessだもんね!だから、岩橋くんもどうか自分を大切にしてね。今まで私たちにくれたたくさんの愛情を、これからはどうか自分のために目一杯使ってね。

 

 

 

 

 

 岩橋くんはいつまでも、私たちのPrinceだよ。

 

 

 

 

 

 これからもずーっと、大好きだからね。

 

 

 

 

 

 沢山の愛と、ありがとうを込めて。

 

 

 

 

 

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